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設置場所の調査

設置場所の調査は、無線 LAN を導入する場所の詳細な調査と分析です。 設置場所の調査は、必要なアクセス ポイントの数、アンテナの種類、およびこれらのアクセスポイントとアンテナの最適な配置を決定することを目的としています。

設置場所の調査の目標は簡易化されているものの、その目標に到達するまでの手順は容易ではありません。 いくつかの手順では計測を行いますが、ほとんどの場合は、数値よりも経験、試行とエラー、および多少の推測が必要となります。

設置場所の調査を実行する時期

Intel(R) では、無線 LAN を設置する前に設置場所の調査を行うことを推奨しています。 この調査は、次の場合に特に重要になります。

  • 新しい設置場所を取り入れる場合 - 計画の場所全体を通してアクセスポイントとアンテナの配置を評価します。
  • 既存の設置場所を変更する場合 - 既存のネットワーク構造を変更または拡張する際は、アクセス ポイントとアンテナの配置を再評価してください。 ある場所で別のレベルの範囲にわたって無線 LAN を導入する場合は、アクセスポイントとアンテナを移動、再配置、または補足する必要が生じることがあります。
  • 設置場所を物理的に変更する場合 - モデルを変更すると、アクセスポイントが配置されている場所に直接影響しない場合でも、無線の範囲内のモーターや金属の構造などによって、新たな妨害が発生することがあります。

設置場所の調査に効率的な要素

効率的な調査には、4 つの要素が必要です。 設置場所の調査を完了するのに必要となる適切な時間、費用、および労力を事前に費やさないと、後になって問題が発生し、無線 LAN の設定に調整を繰り返す羽目になり多大な費用と時間がかかる場合があります。 効率的な設置場所の調査の 4 つの要素は次のとおりです。

  1. 無線 LAN ですでに解決済みのネットワーク使用の問題を調べます。
    無線 LAN 接続に必要なクライアント数。 無線 LAN 接続を必要とする設置場所。 1 日のうち無線 LAN 接続を必要とする時間。 データの最大トラフィック量が生じやすい場所。 将来、ネットワークを拡張する見込みが最も大きい場所。
  2. 計画された無線 LAN サイトの青写真を調べます。
    設置場所の青写真は、場所のマップや、壁や区切りを含む無線 LAN のパフォーマンスに影響するオブジェクトの位置を提供します。 実際に現場を歩いて調査する前にこの青写真を調べると、無線装置のパフォーマンスがよい場所と悪い場所を識別できます。 多くの障害はすぐには発見されず、場合によっては、レントゲン室などの特定の目的用に建築された部屋が会議室などのまったく異なる部屋に改築されていることもありえます。 さらに、青写真は、将来、建物の拡張計画のある場所を示すこともできます。 設置場所の調査の次の手順に備えて、青写真に、無線機器を使用可能な場所を記して、実際の調査とインベントリの際に参照してください。
  3. 実際の調査とインベントリを行います。
    実際の調査の主な目的は、設置を計画した機器付近に送受信を妨害したり、ネットワークのパフォーマンスに影響を与える可能性を持つ品物や材質を書き留めることです。 在庫品とインベントリのレベル、現在の環境の状況、無線 LAN を妨害する可能性のある物質を記録してください。
  4. 送受信の無線周波数を測定します。
    Intel(R)PRO/Wireless LAN 設置場所の調査ユーティリティを使用すると、信号の強さ、転送率および成功した送信パケット数を計測できます。 設置場所の調査のこの手順では、アクセス ポイントとアンテナを計画した場所に設置し、無線周波数の信号の強さ、送信速度とパケットのスロープットを測定します。

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